
元高校球児管理栄養士のたまきです!
今回は前回の続きで貧血を予防改善するためにどうすればよいのかをお伝えします!
貧血を予防するためには
当り前ですがやはり鉄分の摂取を心がけることが大切です。
鉄の摂取に関してはアスリートは最低でも推奨量を目指してほしいと思います。
なぜ最低でも推奨量を目指すのか、推奨量は97.5%の人が充足しているとある通り、残りの2.5%はまだ十分ではないということです。この2.5%にはアスリートが該当する可能性が大いにあります。
アスリートは一般の人と比べ発汗量も多い為汗から鉄の損失も多くなります。また競技によっては鉄の需要量が高くなり、推奨量では足りない可能性も出てくるのです。(マラソンなど)
食品に含まれている鉄は吸収されやすいヘム鉄(肉、魚など)とされにくい非ヘム鉄(小松菜、大豆、卵など)に分類されます。
しかし吸収されやすいヘム鉄と言っても20%程度の吸収率と言われています。
牛赤身肉100gに含まれている鉄は約3mg程度です、吸収率を考えると鉄は注意しないとすぐに不足してしまう栄養素というのがわかりますね。
貧血におすすめの食材
鉄の摂取においてはやはりレバーが一番おすすめです! 特に豚と鶏のレバーは鉄の含有量が非常に高い食品です。
- 豚レバー 13mg
- 鶏レバー 9mg
- 牛レバー 4mg (100g中)
しかしながらレバーは癖が強い!
アスリートはパフォーマンスの為に嫌いでも我慢して食べることも大切かもしれません。ただそれも継続して食べるとなるとストレスになりますよね。

そんな時におすすめなのがレバーパテです!
パンやクラッカーに乗せて食べるだけで手軽においしく鉄が補給できます! 普通のレバーよりも癖がないので、レバーが苦手な人でも食べられると思います! スーパーで売っているところもあるので是非探して試してみてください!
また鉄の吸収率は午前中と午後で比べると比較的午前のほうが吸収率が高いという研究結果もあります。朝食、昼食でしっかりと鉄が豊富な食品を食べることが大切ですね!
糖質摂取不足による低エネルギー状態での運動にも注意
なぜ鉄の吸収に糖質が関係があるのか。
近年、鉄の代謝には肝臓で作られるヘプシジンというホルモンが大きな影響を与えていることが明らかになってきました。
体内でヘプシジンが増加すると腸からの鉄の吸収やマクロファージでの鉄の再利用を減らしてしまうのです。
ヘプシジンが増える原因はいくつかあるのですが、炎症反応で増加するとされており、運動によって生じる炎症反応もヘプシジンを増加させます。
また糖質摂取不足による体内のグリコーゲンが枯渇している状態で運動を行うと、ヘプシジンの分泌が増加する可能性があります。
マラソンなどで減量を伴いながらハードな練習を行っている選手は、このヘプシジンにより鉄吸収が低下し、貧血状態となってしまうリスクが非常に高いです。
トレーニング前までにしっかりと主食やフルーツから糖質を補給し、グリコーゲンが貯蔵された状態でトレーニングを行うことが大切です。
従って朝練を何も食べずに行っている選手は貧血状態となっていることが多いように感じます。私の意見ですが、朝練はしっかりと栄養補給ができている選手だけ行う方が良いと思います。

今自分がどのような状況で普段トレーニングを行っているかを考えて、改善できる部分があるのであれば少しづつ変えていきましょう!
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